JA全農ミートフーズ株式会社

相場

2017年11月
豚肉

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供給

1.国産

  • 平成29年9月度全国の肉豚出荷頭数は1,311千頭(農林水産統計10/31公表 前年比96.5%)となった。農水省9月27日発表の9月出荷予測では、1,359千頭(前年比100%)と予測されており、前年をかなり下回る結果となった。
    9月の全国地域別出荷頭数を前年同月比で見ると、北海道98%、東北100%、関東99.5%、北陸甲信越100%、東海96%、近畿93%、中四国98%、九州・沖縄95%となっており、北陸甲信越地区を除く、全ての地区で前年同月を下回る結果となっている。
  • 平成29年10月の全国と畜頭数は、速報値で1,403千頭(10/31まで集計)、前年同比102.2%となっている。 稼働日数では昨年より1日多い21日となり、1日当たりの平均と畜頭数は速報値段階で66,790頭となっている。
  • 農水省食肉鶏卵課平成29年11月1日付 肉豚生産出荷予測によると、今後の出荷予測頭数は平成29年11月1,483千頭(同101%)12月1,515千頭(同102%)、1月1,420千頭(102%)、2月1,310千頭(100%)、3月1,411千頭(98%)、4月1,327千頭(101%)となっている。

2.輸入

  • 平成29年9月の輸入通関実績は豚肉全体で73.1千㌧(前年同比101.0%、前月比93.1%)となった。
    内訳は、チルド31.4千㌧(前年同比97.8%、前月比86.0%)、フローズン41.6千㌧(前年比103.5%、前月比99.2%)となった。
    主な国別では、チルドが米国16.2千㌧(前年同比89.6%)、カナダ14.4千㌧(同110.6%)、フローズンは米国が4.0千㌧、(同62.8%)、カナダが2.6千㌧(同76.8%)、デンマーク9.7千㌧(同99.4%)、スペイン8.2千㌧(同129.8%)、メキシコ5.4千㌧(同106.3%)となり、チルドは引き続きカナダの伸長が、またフローズンではスペインの伸長が目立つものの、冷凍豚肉の輸入国ベースで見るとデンマークが一番多い状況となっている。

需要

1.家計 消費

  • 総務省発表の平成29年9月期家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり豚肉購入数量は1,711g(前年比107.1%)、支出金額が2,457円(前年比105.4%)となり、支出金額、購入数量ともに前年同月を上回った。背景には気温の急な下落に伴いスライス需要が伸びたものと推察される。

2.小売動向

9月概況
  • 日本スーパーマーケット協会など食品関連スーパー3団体の9月の販売統計速報によると、既存店ベースでの畜産部門の売上高は992億円(前年比3.9%増)となった。 国産豚肉を中心に相場が高値で推移するなか、気温低下により鍋物や、しゃぶしゃぶなどホットメニューへの需要の高まりにより、牛・豚肉では国産、輸入ともに好調となった。 鶏肉は好不調がやや分かれている。 水産カテゴリーからの需要シフトが追い風になっているとの指摘が多い。 ウインナーなどの加工肉も好調となっている一方で、他業態との価格競争の指摘もみられたとしている。
  • 日本チェーンストア協会が公表した9月販売概況によると、畜産品の売上は801億円(店舗調整後で前年比3.0%増)であった。
    畜産品の動きは、牛肉、豚肉、鶏肉ともに好調。 鶏卵の動きは良く、ハム・ソーセージの動きもまずまずだったとしている。
10月概況
  • 季節的な背景による気温低下と、手ごろな価格となっている葉物の動きに呼応して、鍋物需要が大きく伸長する形となった。具体的には量販店におけるスライス商品の中心に位置付けられている、バラ、ロース、肩ロースの動きがよく、加えて前月でもお伝えしたとおり、例年と比して少なめで推移している国内在庫を横目に、低級部位も活発に動く展開となり、相場を底支えする状況となった。

3.加工肉 仕向量

  • 日本ハム・ソーセージ工業協同組合発表 平成29年8月の豚肉加工品仕向量は30.8千㌧(前年同比102.0%、前月比94.6%)と前年からは増加した。
    この内、国内物が5.6千㌧(同92.3%、同89.0%)、輸入物が25.2千㌧(同104.5%、同96.0%)となっている。
    なお、上記仕向量とは別枠のシーズンドポークについては9.8千㌧(前月比104.4%)となっている。

在庫

1.在庫

  • 農畜産業振興機構発表の平成29年8月末の推定期末在庫量は、177.1千㌧(前月比100.6%、前年比100.4%)となり、前月から0.9千㌧増加した。
    内訳は、輸入品の在庫が161.4千㌧(前月比99.9%、前年比101.7%)、国産品が15.6千㌧(同108.2%、同89.2%)となった。
    依然、国産豚肉における冷凍在庫の減少が昨年と比して際立つ状況となっている。

枝肉相場

1. H29年10月 速報値

  • 10月の東京食肉市場枝肉相場は、速報値(10/31時点)で548円/kg(前年比112.5%、前月比89.1%)となり、前月同様に、前年を大きく上回る結果となった。出荷頭数は速報値ベースであるが、前年同月より102.2%と増加しているものの、季節背景をもとに需要が供給を上回る展開となり、平成に入ってからの500円越えは、H26年10月以来3年ぶりとなっている。

2.予測 H29年11月

  • 農林水産省食肉鶏卵課発表の11月出荷予測頭数は1,483千頭(前年比101%)となっている。昨年の猛暑と、今年の猛暑で出荷が遅れていた地域についても季節背景をもとに回復基調にあることから、全国ベースでの出荷は前年同月を超えてくるものと予測する。他方、需要サイドも季節的な背景をもとに、鍋物を中心とするスライス需要が堅調な動きをみせると見込まれ、加えて、低級部位についても国内在庫薄を理由に堅調な動きが予測される。ただ、全国的に疾病が流行しているなか不安定要素が若干強めの供給サイドが需要を上回ることは少し考えにくく、相場は引き続き堅調な動きをみせると予測する。
相場予想: 東京市場、税込み
  H29年 9月実績 10月速報値 H29年11月予測 H29年12月予測
上物 615円(117.6%) 548円(112.5%) 580円(112.8%) 660円(122.9%)

備考

国内生産量の推移
暦年 国内出荷頭数
千頭 前年比%
H25年 16,937 101.0
H26年 16,200 95.6
H27年 16,106 99.4
H28年 16,379 101.7
H29年 6月 1,313 100.6
H29年 7月 1,230 98.5
H29年 8月 1,311 98.7
H29年 9月 1,311 96.5
農水省出荷予測(千頭:%)
暦年 出荷予測
頭数 前年比
H29年11月 1,483 101.0
H29年12月 1,515 102.0
H30年 1月 1,420 102.0
H30年 2月 1,310 100.0
H30年 3月 1,411 98.0
H30年 4月 1,327 101.0

平成29年11月1日更新

輸入量の推移 財務省:通関実績
暦年 輸入数量 内チルド数量
トン 前年比% トン 前年比%
H25年 738,427 94.9 294,042 112.8
H26年 829,370 112.3 300,078 102.1
H27年 790,648 95.3 322,202 107.4
H28年 861,149 108.9 355,501 110.3
H29年7月 74,607 112.7 30,199 108.8
H29年8月 78,499 106.2 36,518 122.4
H29年9月 73,054 101.0 31,422 97.8
家計消費量(グラム,円,%)
暦年 全国1世帯当り
数量 前年比 金額 前年比
H25年 19,432 103.6 24,948 105.0
H26年 19,323 99.4 27,680 111.0
H27年 19,837 102.7 29,701 107.3
H28年 20,431 103.0 29,484 99.3
H29年 6月 1,662 100.2 2,378 102.5
H29年 7月 1,660 103.2 2,412 103.0
H29年 8月 1,653 101.7 2,419 101.4
H29年 9月 1,711 107.1 2,457 105.4
加工品仕向量
暦年 加工品仕向量
千トン 前年比
H25年 377.5 98.7
H26年 372.8 98.8
H27年 374.7 100.5
H28年 370.5 98.9
H29年  4月 31.4 98.5
H29年  5月 31.6 105.9
H29年  6月 34.0 104.8
H29年  7月 32.6 101.0
H29年  8月 30.8 102.0
市況の推移(東京市場)
暦年 豚枝肉「上物」
円/㎏ 前年比
H25年 484 108.5
H26年 563 116.3
H27年 559 99.3
H28年 526 94.0
H29年 6月 644 100.9
H29年 7月 661 118.5
H29年 8月 638 126.8
H29年 9月 615 117.6
H29年 10月速報 548 112.5

※税込み